ADHDやあわてんぼうでも働きやすい科ってあるのかな?
今回はこんな疑問を解決していきます。
この記事を書いた私はADHDと診断されましたが看護師として現役で働いています。
総合病院で様々な科をみた経験や、看護師の友人聞いた職場環境をもとにADHD、あわてんぼうさんにおすすめの診療科を選びました。
そもそもミスが絶対に許されない看護師には向いていないと言われるADHD。診断はされていなくてもあわてんぼうさんの中には働き方に悩む看護師さんも多いのではないでしょうか。
実はADHDやあわてんぼうの特徴と相性が悪い職場というのが存在します。
そこで今回はADHD,あわてんぼうさんの特徴をふまえムリなく楽に働ける職場を紹介していきます。
ミスが多くて悩んでいる方、仕事が辛いと感じている方はぜひ参考にして下さい。
あわてんぼう、ADHDが楽に働ける科の特徴
あわてんぼう、ADHD看護師さんが働きやすいのはこんな環境の科だよ
おすすめの理由をADHDの特徴をふまえて考えてみましょう。
ADHD以外のあわてんぼうさんにも、不注意の部分は共感できるポイントが多いためチェックしてみて下さい。
看護業に置き換えるとこんなことが苦手だよね。
こんな特徴がでやすいのは時間に余裕がない忙しい時や、突発的出来事で確認をしにくい時。
ミスを予防するための対策をとる余裕がない時に失敗をしやすい傾向があります。
確かに突発的なイベントや、忙しくて確認ができない環境だとミスが目立った記憶があるなあ。
また緊急性のある疾患の場合、看護業務が命に直結することもあるため、急性期病棟はミスをしやすいADHDは避けるのが無難です。
ミスに怯えながら仕事をするより自分の強みがいかせる科で働いた方が楽だし、仕事が楽しく感じるよ。
あわてんぼう、ADHD看護師におすすめの楽な科
ここからは具体的にあわてんぼう、ADHDが働きやすい楽な科をみていきましょう。
病院で楽な科
あわてんぼう、ADHD看護師さんは病院の場合こんな科だと働きやすいです。
それぞれ詳しく紹介しますね。
療養病棟
急性期医療の治療を終えても、引き続き医療提供の必要度が高く病院での療養が必要な患者さんが入院している病棟です。
治療に加えて、長期の入院によるADLの変化がある場合は退院調整をしてサービスを整える患者さんや、在宅復帰へむけてリハビリを行う患者さんもいます。
またお看取りを目的とした方も入院されており、苦痛なく過ごせるようケアを行っています。
日常的なケアの業務が多く、点滴、採決などの医療行為は急性期病棟と比べると少なめです。
基本的に緊急入院の受け入れは行っていない場合が多く、入院を受ける場合はレスパイト目的での予約入院が多いです。
病状が安定している方が多いため、急性期病棟のような急な検査やOPEなどイベントが少なく落ち着いて働らくことができます。
ただしおむつ交換、体位変換、食事介助など介助量が多い患者さんがメインの職場であるため、体力を使う仕事多いという特徴もあります
回復期リハビリテーション病棟
回復期リハビリテーション病棟では脳神経外科や整形外科の急性期治療を終えた患者さんがメインに入院しており、リハビリテーションを行う病棟です。
容体の落ち着いている方メインのため医療処置は少なく、患者さんのケアがメインとなります。
移乗や排泄介助が多く急性期病棟と比べると体力が必要です。
療養病棟との違いは「リハビリ」をメインとしていること。
多い方だと4回/1日のリハビリがあり日中のほとんどの時間をリハビリ室で過ごすという患者さんもいます。
入院の日常生活もリハビリの一環となるため、患者さんが自分できることが増えるように介助を行わないといけません。
車いすの移譲であれば、「ベッドから起き上がる→靴を履く→移乗をする」という順で行いますよね。
その様子を見守り、体の使い方をアドバイスしたり、繰り返し練習をしたすることで自分でできるよう促していきます。
患者さんの出来ることを増やすために「介助を待つ」ことが重要となる病棟です。
入院前とはADLが変化する方が多いため、サービス調整をMSWと相談をしたり、在宅環境からどうやって生活していくかをリハビリと相談したりするなど多職種との連携も必要になってきます。
地域包括ケア病棟
地域包括病棟は急性期治療を終えても引き続き医療提供の必要度が高く病院での療養が必要な患者さん、在宅or施設退院に向けてADLの向上を目指しリハビリを行う患者さんが入院しています。
包括点数の関係で療養病棟では使えない抗生剤や治療が地域包括病棟では出来るので、療養病棟よりは医療処置が多いという特徴があります。
地域包括ケア病棟は退院支援が必要な方を多く受け入れていますが、入院期間が60日間と決まっているためその期間内で退院をすることができるよう、早い段階から退院調整をすすめる必要があります。そのためMSWやリハビリ、医師との連携が重要になっていきます。
患者さんは急性期病棟からの転入が多く、緊急入院はほとんどありません。
入院のレスパイト目的での予約入院が中心となっている病院が多いです。
精神科病棟
精神科は医療的な処置は少なく、患者さんとのコミュニケーションに重きをおかれることが多いです。服薬拒否をする患者さんも多く、コミュニケーションをとりながら内服を促していくため日頃から関係性を築いていく必要があります。
精神状態の観察はもちろん、使用している薬剤からイレウスを起こす方もいるため観察を通して変化をとらえる力も必要です。
入院期間は長期の方が多いのでゆっくりと患者さんに向き合いたい人にはおすすめです。
看護師がクリニックで楽な科
クリニックでおすすめなのはこんな診療科です。
それぞれ詳しく紹介していきますね。
透析クリニック
透析クリニックでは透析準備から終了までの業務、透析中の体調チェック、看護ケア、透析患者への健康管理、指導、記録業務を行います。
透析看護は専門的な知識が必要で、使用する機械も特殊ですが、一度知識や手順を飲み込んでしまえば基本的には毎日同じことを行うルーティンワーク。
加えて状態が落ち着いている人がおおく、急変など突発的なイベントはほとんどないためあわてんぼうさんや、ADHD看護師さんでも落ち着いて働くことができます。
眼科
眼科の主な仕事は視力・眼底圧の検査や、検査器具の洗浄・補充、患者さんへの処方された薬の説明です
目の病気に関する業務が中心であり、生死を左右するような重大なミスを起こす事態が少ないためADHDやあわてんぼう看護師さんでも精神的に楽に働くことができます。
ただしクリニックによっては白内障などのOPEを実施している病院もあるため注意が必要。
眼下のOPEは時間が短く、1日に何件もOPEを行う病院もあるため忙しいと感じる人もいるからです。
あわてんぼうさんやADHD看護師さんが余裕をもって働きたい場合はOPEを行っていないクリニックを選ぶのがおすすめです。
耳鼻科
受診する患者さんの多くが、アレルギー性鼻炎、風邪症状、中耳炎、花粉症などであり、生命に直結するような疾患の方は少ないため精神的に楽な職場といえます。
耳鼻科の主な仕事は診療や検査の介助、薬の服用方法や病気の説明。
業務のほとんどがルーティンワークであり、突発的な出来事はすくないためあわてんぼうさんでも、仕事に負担を感じることも少ないでしょう。
定時で終わるクリニックが多くプライベートを充実させやすい職場でもあります。
ただし2-4月の花粉症シーズンは耳鼻科の繁忙期。時期によって忙しさに差があることには注意が必要です。
皮膚科
皮膚科は、皮膚や粘膜に関する疾患の診療を行う診療科。
看護師は診察や検査の介助、患者に渡す薬の説明や塗布が主な仕事です。
大人だけでなくアトピーなど小児の患者さんも多く来院するため、子供と関わる仕事に興味がある人にもおすすめ。
皮膚疾患が中心のため命を左右する看護業務はなく精神的に楽な仕事といえます。
施設・デイサービス
施設
有料老人ホームで働く看護師は、入居者の健康状態の確認や食事のサポートなどがメインの業務。
状態の安定している人が入居されているため、病院と比べると落ち着いて働くことができます。
日常のケアは介護士さんと協力をして行う場面も多いため、他職種のコミュニケーションがとれるかも働きやすさを左右します。
給与面では、手当の種類が充実しており「資格手当」や「夜勤手当」を設定している施設が多く、病棟で働いていた時と同じくらいの給料を維持することも可能です。
デイサービス
デイサービスの看護師は利用者の体調管理や食事の補助を行います。
基本的に在宅で過ごせる方が利用する施設のため看護処置はほとんどありません。
生命に関わる処置はほとんどないため落ち着いて働くことができますが、看護処置自体も少ないため技術が衰えてしまうと感じる人もいるでしょう。
リハビリスタッフや介護師との一緒に働くため多職種とのコミュニケーション能力が必要です。
その他
他におすすめの診療科です
献血センター
献血センターでは問診や検診の結果から、医師が献血の可否を判断し、可能であれば看護師が採血を行います。
メインとなる業務は問診と採血。
機械の使い方を覚えるなど専門的な知識も必要になりますが一度覚えてしまえばルーティンワークでの業務を行うことができます。
献血に協力してくれる人は健康な人であることが多いため、急性期病棟のような命に関わる処置が少なく精神的に楽と感じるでしょう。
一方、献血に協力してくれる人はボランティアで来てくれているため、気持ちよく献血をして貰えるように会話や、接遇には配慮する必要があります。
笑顔で接することや、十分な説明を行うことが大切です。
就業時刻が決まっているため定時で終わりやすい特徴もあります。
訪問看護
訪問看護とは、看護師などが住み慣れた自宅で療養生活をしている利用者宅へ訪問し、主治医が作成する「訪問看護指示書」に基づいて、療養上のお世話や医療処置などのケアを行うサービスです。
仕事内容は、利用者への医療処置やターミナルケアなど業務内容は多岐に渡り、利用者やそのご家族の相談対応やメンタルケアも重要な仕事の一部となります。訪問看護サービスは、病気や障がいのある方が利用することができます。生まれて間もない乳幼児から高齢者まで幅広い年齢層が対象となっております。
利用者や家族とのコミュニケーションが大切となる一方、一人で訪問をする場合が多いのでスタッフとのコミュニケーションが病棟よりも少なく気が楽と感じる人もいます。
在宅で生活ができる病状の安定している人が多いため精神的な負担は少ないといえるでしょう。
ただし状態の変化がある場合は受診をすすめるなど、自分で判断を求められることもあり、自分のアセスメントの能力に不安を感じる人もいます。利用者さんの容体で気になることがあれば仲間のスタッフや医師へ相談をすることができるので、一人で抱え込まなくても大丈夫です。
看護師が楽な科を選ぶメリット
あわてんぼう、ADHD看護師が働きやすい楽な科をメリットは2つあります。
業務に慣れやすく自分の能力を発揮しやすい
紹介した診療科は突発的なイベントが少なく、命に関わる看護業務が少ないものが多いです。
苦手が少ない領域であるためあわてんぼうさんやADHD看護師さんでも業務に慣れやすいのが特徴。
ミスに怯えずに自信をもってのびのびと働くことができます。
さらに簡単な看護処置やルーティンワークが多いため慣れてくると余裕をもって業務を行えるでしょう。
命に直結する業務が少ない
今回紹介した診療科では生命にかかわる疾患の患者さんと関わることは少ないです。
例えば皮膚科であれば、アトピーや足白癬などの皮膚疾患がメインとなるため命にかかわる看護処置は少ないですよね。
仮に専門的な治療が必要な患者さんが受診をされた場合は、大きな病院への紹介や搬送となるため直接治療を行う機会はほとんどないでしょう。
ミスをしやすい傾向があるからこそ、「命に直接関わるのは責任が重くて辛い」と考えている方には大きなメリットといえます。
ワークライフバランスがとりやすい休日や終業後の時間が充実する
今回紹介した診療科は比較的落ち着いているため残業は少ない傾向にあります。
そのため休日や終業後のプライベートを充実させたい方にはおすすめの職場といえます。
プライベートが充実することで気持ちが前向きになり仕事も頑張ろうと思えてくるもの。
今現在、「仕事が辛い」「看護師を辞めたいと」考えているなら残業の少ない職場を選ぶのも良いでしょう。
看護師が楽な科を選ぶデメリット
今回紹介した科を選ぶデメリットを紹介します。
詳しく説明していきますね。
スキルアップ、キャリアアップに繋がりにくい
看護師が楽な科を選ぶ際のデメリットに、キャリアアップに繋がりにくい点が挙げられます。
理由は、門的な知識や高いスキルがあまり求められない診療科であること、逆に透析のように専門的ではあるが他の領域ではあまり使わない技術を使用していることが多いからです。
そのため同じ領域以外での転職へは不利になる場合があります。
もし今後転職を検討しているなら、療養病棟や地域包括病用のような急性期より落ち着いてはいるが一般的な看護技術やケアを使う機会のある職場を選ぶのがおすすめです。
給与が下がる可能性がある
紹介した診療科は緊急性のないものが多く、定時で終わりやすい職場です。
そのため病棟と比較して残業代が少ない場合があります。
加えてクリニックなどで夜勤をしない場合は夜勤手当が減るので病棟で貰っていた給料と比べると下がってしまいます。
給料を維持したいと考えている場合は夜勤のある病棟や施設、基本給の高い透析クリニックなどを選ぶとよいでしょう。
周りのスタッフの意識はそこまで高くない可能性がある
残業が少なくプライベートを優先できることから、子育て世代や自分のプライベートを優先させたいひとが働きやすい職場であるといえます。
そのためバリバリ働いてスキルアップを目指す意欲の高い人は少ない傾向があります。
ゆっくりと働きたい人にはおすすめですが、スキルアップを目指したい人にとっては周りとの意識の差に物足りなさを感じてしまうかもしれません。
その場合総合病院の病棟がおすすめです。
定期的に人が入れ替わるため色んな考えの人と一緒に働くことができます。
看護師が楽な科を見極めるポイント
おすすめの診療科から職場を選ぼうと思うんだけど、気を付けることはあるかな?
働きたい診療科が決まったら職場の環境にも目を向けてみましょう。
この3つがそろっていると落ち着いて働けるため、あわてんぼう、ADHD看護師さんにもおすすめの職場といえます。
救急患者の受け入れをしていない
病棟の場合は救急患者の受け入れを行っているか確認をしてみましょう。
救急患者さんの受け入いれをしている場合、緊急入院をとるため必然的に突発出来なイベントが増えます。加えて緊急入院となった患者さんは状態が安定していない場合も多く、ミスの出来ない環境となるためあわてんぼうさんやADHD看護師さんには負担が大きくがち。
病棟の場合は緊急入院のない部署を選ぶと落ち着いて働くことができます。
人間関係の良い職場
働きやすい環境であっても人間関係が悪いと仕事が辛いもの。
実際に看護師の転職理由の1位は人間関係。
だからこと人間関係の良い職場に就職したいですよね。
実際に働いている人に話をきければいいですが、そうでない場合は就職前に看護師の口コミサイトを見たり、転職サイトを利用したりすることでリアルな内情を知ることができます。
就職してみないとわからない部分もありますが口コミサイトや転職サイトを利用することでリスクを下げることはできます。
【看護師の口コミサイト】
・ナスコミ
大きい病院は口コミ見れるからおすすめだよ。
中にはポイント稼ぎの古い情報もあるから注意してね!
口コミの少ない施設や病院は転職サイトを活用してみよう。
職場の内情を聞くことができるアドバイザー付きの転職サイトはこちら詳しくまとめてあります。
人員が充足している
診療科や業務内容が楽であっても、看護師の人数が不足していると一人にかかる負荷は大きくなります。
たとえば、看護師が不足している病院では、一人ではこなす業務やケアの量がおおくなり、常に時間に終われながら仕事を行うことになります。
その結果、確認ミスからインシデントを起こすリスクが高くなるためあわてんぼうさん、ADHD看護師さんには負担の大きい職場といえます。
常に求人が出続けている職場は人員が不足している可能性が高いため注意が必要です。
実際の労働環境は看護師の口コミサイトやアドバイザー付きの看護師転職サイトを利用すると確認をすることができます。
看護師が楽な科へキャリアチェンジする方法
看護師がキャリアチェンする方法
自分の能力にあった働きやすい科へキャリアチェンジ(転職)をする方法は5つあります。
看護師の転職方法は◎にまとめたものをチェックして下さい。
希望の診療科の伝え方
希望の診療科を伝える場合はかならず「この分野に興味があった」「今までの経験を活かせる分野である」「患者さんとゆっくり話をしたい」などポジティブな理由を伝えましょう。
「楽だから選んだ」などの理由の場合、もし思っていた仕事内容と違ったらすぐに辞めてしまうのではないかと採用者に思われ採用が難しくなる場合もあります。
ただし総合病院のように複数の科がある職場の場合、採用がきまったとしても希望の病棟で働けるとは限りません。
人員の足りない病棟に配属される、即戦力として働ける病棟に配属となるなど採用者側の都合で配置が決まる場合も多いです。
働きたい診療科がある場合は専門の病院へ就職するのもひとつの手です。
まとめ
あわてんぼう、ADHD看護師さんが働きやすい楽な診療科はこちら。
この特徴のある診療科のなかから、給料、専門性、キャリアチェンジのしやすさをふまえて職場を選ぶと良い。
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