看護師はADHDでも働ける?【体験談あり】向いてない理由と対策を徹底解説

後輩ちゃん
後輩ちゃん

ミスが多と思って受診をしたらADHDの診断がついちゃって…

このまま看護師として続けていけるかな?

今回はこんな疑問にお答えします。

この記事を書いた私は診断済のADHDであり、現役で看護師でもあります。

そうはいってもADHDって人よりミスが多いし自分は看護師に向いてないのではないかと心配になる人もいるでしょう。

そこで今回はADHDが看護師に向いていないといわれる理由、AHDHと診断されても看護師を続けていくための対策について紹介しています。

ADHD看護師さんが具体的に苦手な業務や、働きにくさを改善する方法、働くときの注意点についても書いているので看護師が辛いと悩んでいる方はぜひ参考にして下さい

目次

AHDHでも看護師として働ける?

結論から伝えると「人によります」。

一言にADHDといってもその症状の現れ方に個人差があるため、ひとくくりに全員が看護師になれるとは断言できません。

でも ADHD=看護師になれない というわけでもありません。

症状の強さにもよりますが、自分の特徴を理解し改善する努力をしていけば看護師として働くことは可能です。

実際に私もADHDの診断がついてますが新卒から6年間病棟で働いていましたし、「ADHDっぽいな。グレーゾーンっぽいな」と感じる特徴をもつスタッフも病棟に1-3人ほどいました。

ADHDでも看護師として働いている人は一定数いるということです。

ADHDが看護師に向かない理由

後輩ちゃん
後輩ちゃん

でもADHDって看護師に向かないって言われるよね。

その理由は何だろう?

ADHDに看護師が向かない理由としては絶対にミスが許されないが、ミスをしやすい特性があるという事が一番大きな要因でしょう。

他にもADHDからくる特徴と看護業務は相性が悪いものも多数あります。

まずはADHDの特徴からみてましょう。

次にこれらの特徴からADHDの人が苦手な看護業務を考えてみましょう。

苦手な看護業務

・優先順位をつけて行動すること
 →リーダー、急変、突発的なイベント
・日々の業務の中で小さなミスが多い
・1つのことに集中しすぎて周りが見えなくなってしまう
・突発的に動いてしまいアセスメントが弱いと言われる
・処置の時に忘れ物が多い
※人によって特徴は異なります

私も上記にあげたようなマルチタスクが要求されるリーダー業務や、突発的におこる急変への対応は非常に苦労しました。

後輩ちゃん
後輩ちゃん

ADHDの特徴と看護業務の内容は相性が悪いものが多いんだね。

ぽこ
ぽこ

でも逆に考えるとその特徴をカバーできる対策を考えれば看護師としえ働く事が出来そうだね。

ADHDがでも看護師として働きたい!対策6選

ADHDが看護師として働くためには自分の特徴に併せて対策を考えていくのがおすすめです。

対策を立てることが出来たらミスが減り信頼される看護師となるでしょう。

自分の特徴を知ろう

 ADHDは人によって症状の現れ方には個人差があります。

自分が人と比べてどんな事が苦手か、今までにどんなミスをしてきたかを思い出して書き出していきましょう。ヒヤリハットも含めて具体的に書き出していきます。

書き出したものを見比べて自分の特徴をみつけていきます。

例えば予定外のことをしたときにミスがしやすい、事務作業をしたときにミスが多いなどです。

対策を考えよう

自分の特徴が明らかになったら、その特徴をカバーする対策を考えます。

ポイントは意識ではなく「システム」で解決できるようにすること。

「次は失敗しないように気を付けよう」という意識だけでは残念ながら同じことを繰り返してしまいます。

自分の意識が抜けていても強制的にミスを予防できるようなシステムを考えましょう。

例えば「時間でやる処置を忘れてしまう」場合は、その時間にアラームがなるようセットするとその処置を忘れていてもアラームが鳴れば強制的に思い出すきっかけができますよね。

自分が忘れてしまう場合は強制的に思い出させるシステムを、無意識でミスが多い場合はそのタイミングに意識をむけられるシステムを作る(例:チェックリストの活用)など、自分の意識とは関係なくミスを予防できるシステムを作ることで特徴をおさえることができます。

ADHDの私が具体的に行っていたミスを予防するためのシステムは〇にまとめてあるのでぜひ参考にして下さい。

実際に実施してみる

システムを考えたら実施してみましょう。

その中でうまくいったものはそのまま使い続け、ダメだったものは何がいけなかったのか再び解決策を考えてシステムを修正していきます。

そうしていくうちにだんだんとミスが減り、周囲からも信頼されるようになります。

上司への報告や周りに協力を求めるのもアリ

自分の特徴に併せて対策を考えてもどうしてもうまくいかないこと、苦手なことも出てくるでしょう。

そんな時は周りの手を借りるのもひとつの手です。

ADHDであるということをカミングアウトしなくても、苦手な事を伝えて助けてもらうことができます。

例えば内服チェックの時に他の事をするとミスをしやすい場合は、そのことを周りのスタッフに伝え、ナースコールを取らずに集中してチェックを済ませてしまうこともできますね。

「苦手な事とその対策」を伝えると協力をしてくれるスタッフも多いです。

ぽこ
ぽこ

助けてもらったぶん自分に余裕のあるときは他のスタッフのフォローも忘れずにしようね。

他にも話せるのであれば師長や主任にADHDであるということを伝えると働きやすくなる可能性があります。

うまくいかずに悩んでいることを相談にのって貰えたり、新人さんや部署を異動したばかりの方なら夜勤やリーダー業務を開始するタイミングを遅くして貰えたり配慮をしてくれる場合もあります。

臨床心理士に相談してみる

 自分だけでは対策をうまく考えられない場合は臨床心理士のカウンセリングもおすすめです。

 カウンセリングをするメリットはこの2つ

臨床心理士に相談をするメリット

・自分の話を聞いてもらえる
・ADHDの特徴に詳しい専門家と一緒に対策を考えることができる

 

自分の話を聞いてもらえる

面談中は自分がどんなことに困っているのか、どんな悩みがあるのかじっくりと話を聞いて貰えます。

そうすることで自分の考えに整理がつき、自分がどうしていくべきか答えが見つかる場合もあります。

そうでなくても悩んでいることを否定せずに聞いてもらえるのはそれだけで心が楽になりますよね。

自分の感情を受け止めてもらえる機会が得られるということがメリットです。

ADHDの特徴に詳しい専門家と一緒に対策を考えることができる

 臨床心理士は発達障害に詳しい専門家。

ADHDにどんな特徴があるのかをよく把握しています。

 そんな専門家に悩みを聞いてもらい、どうやって解決をしていくか相談することができます。

自分にはどんな特徴があって、どんなところでミスをしやすい傾向があるのか、それがADHDからくるものなのかを教えてもらうことができます。

客観的な意見をもとに自分の特徴を知ることができるので対策をたてるときの参考になりますね。

私の臨床心理士さんの場合はこのような流れでいつも面談を行っていました。

私の面談の流れ

1、悩みの相談
2、私はそれをどう解決していくか・どうしていきたいと考えているか
3、それに対しADHD特徴を教えてくれたり、アドバイスをくれたりする

面談をすると自分の気持ちの整理がつきましたし、自身の特徴を知ることで具体的に対策を考えることができました。

また「前回対策を立てたことはどうだったか」という話もしており、うまくいった場合は成長していることを認めてもらえ、ダメだった場合は改善点を考えつぎに挑戦することを相談するため努力を認めてもらえるのでとても嬉しかったです。

ぽこ
ぽこ

「ミスをしやすい」などの特徴は職場の人に相談をしてもなかなか解決しないよね。

そんなADHDならではの特徴からくる悩みは臨床心理士さんへの相談がおすすめ。

福利厚生を確認してみる

 

臨床心理士との面談には費用が高いというデメリットもあります。

地域により差はありますが1時間で7000円ほどと思っておくと良いでしょう。

後輩ちゃん
後輩ちゃん

意外と高いね。定期的に相談するのは大変そう…

そんな時は務めてている病院の福利厚生を確認してみるのがおすすめです。

規定には書かれていない場合でも、メンタルヘルスケアとしてその病院に務める臨床心理士と無料で相談が出来る場合もあります。

カウンセリングを検討している場合は師長に確認をしてみましょう。

私も福利厚生を利用して病院に務める臨床心理士と無料で面談をしていました。

同じ病院も秘密は守られるので相談した内容が上司に伝わるということはありません。

 カウンセリングときくと少しハードルが高く感じるかもしれませんが海外では「ちょっと嫌なことがあったらカウンセラーに話を聞いてもらう」というくらいカジュアルな使われ方をしています。

重く考えずに自分の気持ちを聞いてもらうくらいの間隔で気軽に相談利用して下さい。

医師への相談

 ADHDの診断をうけていて定期的に受診をしているなら医師へ相談もしてみましょう。

 内服している薬の種類や、量の相談にのってくれます。

 私の体感ですが薬を使うと症状は抑えられますが、特徴が0になるわけではありません。

 薬だけに頼るのではなく必ず自分の特徴に併せた対策を考えていきましょう。

 私場合、対策の立て方など特徴をコントロールする方法は医師よりも臨床心理士さんの方が具体的な答えをくれることが多かったです。

対策は臨床心理士、内服薬の相談は医師という感じで分けて利用していました。

環境を変えるのもアリ

 人よりも苦手の多いADHD。

あらゆる努力をしても困難が解決しない場合は環境を見直してみましょう。

忙しすぎる病棟や、突発的なことの多い環境では自分の能力を活かせない可能性あります。

ADHDが働きやすい職場、苦手な職場については〇を参考にして下さい。

ADHDが看護師になるメリット

看護師として働くなら人より苦労する場合が多いADHD。

でもADHDだからこそのメリットもあります。

それがこちら。

ADHDが看護師になるメリット

・指導がわかりやすい
・人の痛みがわかる看護師になれる

指導がわかりやすい看護師になれる

ミスが多いということは、ミスをしやすいポイントがわかるということ。

指導をするときの「ここ気を付けてね」というワンポイントアドバイスを効果的にすることができます。

実際に私がプリセプターをしたときは指導の評判が良くて主任からおすみつきを貰っていました。

人の痛みがわかる看護師になれる

 一生懸命頑張っても失敗してしまった経験をもっているからこそ人の痛みもよくわかります。

成長がゆっくりで悩んでいる新人さんや、異動してきたばかりでうまく働けていない人にも平等に接する人が多いように感じます。

自分が新人の頃を振り返ってもそんなスタッフの存在は本当にありがたかった記憶があります。

貴方の存在で気持ちが楽になるスタッフがいますよ。

まとめ

まとめ

・ADHDが看護師として働くなら自分の特徴をとらえて改善していく努力が必要
・対策の立て方は色々な方法がある
 「自分で考える、スタッフに協力を仰ぐ、臨床心理士・医師への相談など」
・うまくいかない場合は環境を見直すのもアリ

ぽこ
ぽこ

自分が気持ちよく働ける工夫をしていきましょう!

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この記事を書いた人

看護師7年目
地域包括→外科系混合病棟→転職
臨床指導者経験あり
ADHD ストラテラ内服中
慢性期病棟でゆったり働きたいNsを支援します!

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